ネックレスを拾い上げて見てみると、たしかにそれは、千陽ちゃんがいつもしているものだ。



「よかったぁぁあ」



歩き続け、土や石を払い続けた手と足は、既にクタクタだった。



神社の階段の1番上の段。



そこに沈むように腰をかけた。



「おつかれ」



輝がそう言って隣に腰を下ろす。



神社の階段からは、空がよく見えて清々しい。



深呼吸をして寝転がると、これでもかというほどの満天の空だった。



「向日葵だ…」



輝が小さく呟く。



その声と単語に反応した私は、咄嗟に身体を起こした。



「どこ?」



キョロキョロと辺りを見回すが、それらしい花は見当たらない。