千陽ちゃんが私を気にしてくれなかったら。



輝に伝えてくれなかったら。



輝が来てくれかったら。



今頃私は…



「どうせ見つけるまで帰る気ないんだろうし、俺も一緒に探すから」



もう怖くないね、と笑う輝。



「いいの…?」



「1人にさせて気絶なんてされたら困るからね」



冗談混じりに言う輝を、軽く叩く。



「ありがとう…」



呟いた小さな声に、輝は優しく頷いてくれる。



そうして、輝とネックレス探しを再開した。


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「あ、あれ…?これ…!」



輝とネックレスを探して1時間は過ぎただろうか。



神社の前の砂利道に、探していたものらしきネックレス。



「これそうだよね!」