「ずぅちゃんご飯だよ!早く食べよ!」



ホテルに戻ると、千陽ちゃんがワクワクしたような顔で私を手招く。



いい香りが鼻をくすぐって、空腹を誘う。



「今行く!」



私が手を振ると、千陽ちゃんはオッケーサインをして戻って行った。



「じゃあ食べよっか伊澄くん」



私と伊澄くんも、なんとも言えない雰囲気からそれぞれのグループの元へと戻る。



千陽ちゃんのところへ行くと、私の分の席が取ってあった。



隣で千陽ちゃんがせっせかと動いている。



「千陽ちゃん、席とっておいてくれてありがとね」




「ううん!早く食べよ!」



よほど楽しみなのか、ニッコニコの笑顔をした千陽ちゃんは、子供のようでなんだか可愛い。



「うん!」



私も笑って返事をし、バイキングを急いだ。