「皆!!!」

伊織と共にかけつけると、そこには皆が血塗れで倒れていた。

側には例の男が同じく血塗れで立っている。

でも、男の方は皆の返り血のようで、外傷は無さそうだ。

やっぱり一人でいかせるんじゃなかった。

「この!」

伊織が男に殴りかかって行くのを見て、私は皆にかけよる。

急いで心臓に耳を当てると、ドクンドンクと正常なリズムが帰ってきた。

「よかった・・・」

「さ、く?」

「皆!?」

かすれた皆の声が聞こえて安堵して顔を除き混む。

でも、

「え━━」

皆の目は真っ赤に染まっていた。