祭り当日。
「咲ちゃん。今日は元気なんだね」
「え?」
朝早くから巫女の子達の着付けをしている途中。
その時ちょうど着付けをしていた女の子がそう言った。
「昨日の咲ちゃん、なんか元気なかったし、口数少なかったからね」
「そ、そう?」
それってやっぱり昨日の不審者のこと気にしてたからかな。
気を付けないと。
「ごめんね。ちょっと考え事してたからだと思うよ。だけどもう大丈夫だからね」
「そうなんだ。そういえば最近この辺に不審者出るのしってる?咲ちゃん達も気をつけてね。なんかあとをついてこられた人はそのあと襲われて怪我したりもしたらしいから」
最後の一言に私が固まってしまったのは言うまでもない。