弱虫な私も、今日で小学4年生になった。
登校は、同じ町内に住んでいる子供で行く。つまり、集団登校。
登校班長は、七瀬の姉、翼姉ちゃんがやっている。
翼姉ちゃんは、昔も今も変わらず、誰にでも優しく接していて、憧れの人だ。
それに比べて……。
「おい」
背中を軽く叩かれた。
これはやはり……と思いつつ振り返ると、私を見下ろしている七瀬がいた。
目つきの鋭さとは相変わらず。だけど、前よりも、どうでもいいことで話しかけてきたり、叩いてきたりしてくるようになった。
本当……あの時の笑顔は幻だったのか。すっごく優しそうだったのになぁ。
「なにさ! 暴力する前に声をかけたらどうなの?」
「お前はどうせ俺が声かけても無視するだろ」
そういえば、嫌味も言ってくるようになったんだった。
私たちは毎日、喧嘩をしている。
それを、大人や翼姉ちゃんが止めるのが日常となっている。
「これこれ、橘さん」
「真美ちゃん、落ち着こう?」
「翔! どうしてあんたは……」
「「べーっだ!」」
大人たちが止めようと、優しく声をかけている中、私と七瀬は、あっかんべーをしていた。
もう大人も疲れているみたいだけど、私は悪くないよ。
だって、七瀬がちょっかいかけてくるんだもん。
登校は、同じ町内に住んでいる子供で行く。つまり、集団登校。
登校班長は、七瀬の姉、翼姉ちゃんがやっている。
翼姉ちゃんは、昔も今も変わらず、誰にでも優しく接していて、憧れの人だ。
それに比べて……。
「おい」
背中を軽く叩かれた。
これはやはり……と思いつつ振り返ると、私を見下ろしている七瀬がいた。
目つきの鋭さとは相変わらず。だけど、前よりも、どうでもいいことで話しかけてきたり、叩いてきたりしてくるようになった。
本当……あの時の笑顔は幻だったのか。すっごく優しそうだったのになぁ。
「なにさ! 暴力する前に声をかけたらどうなの?」
「お前はどうせ俺が声かけても無視するだろ」
そういえば、嫌味も言ってくるようになったんだった。
私たちは毎日、喧嘩をしている。
それを、大人や翼姉ちゃんが止めるのが日常となっている。
「これこれ、橘さん」
「真美ちゃん、落ち着こう?」
「翔! どうしてあんたは……」
「「べーっだ!」」
大人たちが止めようと、優しく声をかけている中、私と七瀬は、あっかんべーをしていた。
もう大人も疲れているみたいだけど、私は悪くないよ。
だって、七瀬がちょっかいかけてくるんだもん。