「みんなはね、“麻衣ちゃんと祐也くんの数時間”を聞きたがってるんだよ」
は……?
その言葉に皆を見れば、ニヤニヤと笑みを浮かべていて。隼人が口にした内容が間違いじゃない事を、物語っている。
「さっきまで何してたかってこと?祐也のお母さんとご飯食べてたよ?」
私の言葉に、テレビ側に座る人達から、
「違う、違う」
「意味が違うよ、麻衣ちゃん」
と言葉が飛んだ。
違う?ん?
考えてみるけど、皆がどんな言葉を待っているのか分からない。
少しの沈黙の後、口を開いたのは、ソファに座るミナ。
「あいつ臆病だなぁ……」
その一言に、
「なーんだ。まだなのか」
「バレバレなのに」
「まあ、敵も居るからな」
「お前その発言ヤられるぞ」
納得したかの様に話が進んでいく。