祐也の背中を目で追って、足音が耳から遠ざかる。

あいつ一日何回お風呂入るんだよ、と。心で突っ込む



お風呂場だろう扉が閉まる音がした瞬間。



「麻衣ちゃん!大丈夫だった?」

「はい……私は何も……」


少し距離のある所に座っていた裸女が私との距離を詰めて来て。
私の体を確認した後、周りのみんなが私に視線を向けた。


「な、なに?」

探るような視線。だけど、みんな口を開く訳じゃない。


「お前言えよ」

「お前言えって」

「も~、みんな意気地無し~」

「美咲さん聞いてよ」

「え~、それは余計なお世話だよ~」


えっと。皆様。


「話が見えないんだけど?」


周りを見渡しながら口にすると……
十数人の中から、リビングのドア付近に座っていた隼人が。