「責めろよ！私のせいだって！」

言ってくれた方が何倍もましなのに。
普通に振る舞うなよ。


「兎に角乗れ。お前がここに居るの見られる前に」

「見られちゃ不味いことないよ！祐也が怪我する方が嫌だ！」

「馬鹿か！これはわざと怪我したんだ。喧嘩して俺が負けるわけねえだろ」

「負けちゃうよ！あんなプロレスラーみたいなやつに敵うわけない！」

「……っははは！いや、笑ってる場合じゃねえな」


店の前で言い合い。
祐也が吹き出して、一瞬気が緩んだけど、本当に笑ってる場合じゃないよ。


「訳なら話すから。ちょっと今は、慶ちゃんち行けないから、とりあえず俺んち行くぞ。乗れ」