唇?口?少し切れている。
顔に血の気が引くのがわかった。
「私のせい……」
「ほら、行くぞ乗れ」
「どうしよ……あんた口まで……血、血が……」
「落ち着けよ。口の中切っただけだろ。狼狽えんな」
あわてふためく私に対し、冷静な祐也は、バイクに股がりエンジンをかける。
だって。
あんたぶっ飛んだんでしょ?
よく見ると、右腕に擦り傷が。
私を隠したからじゃん。
「ほら。乗れ」
「……」
「乳揉むぞ」
「……嘘っぱちだ」
そんな風に言って、しないくせに。
何で全く責めないんだ。
「じゃあホテル行くか?まじで抱くぞ」
「……~~~~っ」
何て事を言い出すんだよ。