それだけで、もう泣きそうになる。

守られてる……っていう安心感は正直分かんないけど、精一杯雄大から庇ってくれようとしてくれる、祐也の気持ちが痛くて。



でも、ここで泣いちゃいけない。


全てが水の泡になってしまう。





雄大が祐也を見て。

嘲笑うかの様に、鼻で笑った。


「どこまでもおめでたいやつだな」




……握られている手に、少し力が入った。





「麻衣が、お前の事を好きだとでも言いたいのか?」


ピクリと……ーー祐也が反応する。



雄大は、きっと全て計算済みだ。
私が何をして、どの道を選ぶのか。


時間と言うものは時に痛みを緩和してくれるけど。



時に残酷な結末を与えてくる。