「意味わかんねえよ。もう慶太郎には話しかけれないし、響に聞きたくても、アイツ等いつも一緒に居るから聞けねえし」


わざと、そうしていたのかもしれないけど。
そう付け加えて話す。


「美咲に聞いても、言ったら慶太郎に殺されるとか言うし。で、問い詰めたのが祐也だ」


必死だったんだろう。
暗闇のどん底にいて見えた、一筋の光。


「最初は絶対教えてくんなかったけどな。私もう八方塞がりだったから。祐也の前で泣いてしまったんだよ。参ったんだろ……」


只でさえ、自分をボロボロだったと言ったさゆりさん。
いつも勝ち気なのに、そんな人に目の前で泣かれちゃ、祐也も仕方なかった、とさゆりさんは語る。