「いいよー。そのままで」

「いえ、私の液体がめっちゃ付いてます。とても返せる状態じゃないので」

「ふはっ。面白い子だね」


んんっと、一度咳払いをして、また水を飲んだ。

なんつー事を言い出すんだよ。
こんなにむせたのは久しぶりだ。

苦しいし……ふぅ。


私が食べ終えたお皿をソッと引くと、奥に持っていき、また私の前に座った雅也さんは。


「でもさ。その反応は、知らない訳じゃないんだね。二人の気持ち」

「……いえ」

「嘘はダメだよ。バレバレ。大人を舐めないの」


話は逸れたと思ったのに。
しかも嘘まで見透かされてる。


優しく微笑む先には、黒いオーラが漂う。

何の能力ですか。



そこから。
雅也さんの態度が一変する。