「麻衣ちゃんはさ、今のとこ響と祐也はどっちに気持ちが傾きそうなの?」
とんでもない事を口にした雅也さんに、
「…………っ、ゴホッ!ゴホゴホゴホゴホっ!!」
「わ!麻衣ちゃん大丈夫?!」
思いっきりむせた。
「ゴホゴホゴホゴホゴホゴホゴホゴホ!!」
「ごめん、ごめん!大丈夫?はい、ハンカチ」
「すみ……ゴホッ、……ませ、」
変なところに入った……っ!
喉が痒くてなかなか止まらなくて、差し出されたハンカチを受けとる。
もう一度水を軽く飲んで、ハンカチを口元にあて、数回咳をした所で、やっと落ち着きだした。
「あー……ゴホッ、んっ、あー……」
「そんなにむせるとは想像してなかったよ。もう平気?」
「はい……んんっ、ハンカチちゃんと洗って返します」