窮屈にしているのは自分のせいでもあるんだろうけど。


「よく平然としていられるよね」

「あー?何ー?」


普通に言葉に出した。
やっぱり聞こえてないみたい。


黙り混む事数分。

肌で感じた異様な光景に、頭の中でぐるぐる考え事。


着いた先は、テナントビルが立ち並ぶ歓楽街からは少し離れた場所。


「着いてこい」


バイクを降りた慶太郎が、私を促す。


祐也が着替えに帰るらしく、先に私達だけが着いた。

慶太郎の背中を見ながら、着いていくと、とあるビルの地下へと続く階段。

何の躊躇もなく進もうとした慶太郎だけど、2、3段おりた所で、

「あ」

何かを思い出したかの様な声を出した。