☆美空side☆
「あ、キクくん!」
満面の笑顔で、きーくんの元へ走ってくる真帆。
その姿でさえも、本当に可愛い。
憧れちゃうなぁ、同性として。
「ほらオレンジジュース」
「ありがとう!」
きーくんが真帆へ渡しているのを見て、あたしも如月へお茶の缶を渡す。
実は全部きーくんが奢ってくれたなんて、言えないなぁ。
「……ありがと」
「どういたしまして!」
「…って鳩が言っているス」
「鳩!?」
公園に集まり、地面をつっついている鳩。
ポッポポッポ鳴いていて、何だか可愛い。
「てか何で鳩なのよ。
如月自身が言っているんじゃないの?」
「…鳩が言っていた」