☆真帆side☆
私は如月くんと一緒に、夕焼け公園で美空とキクくんが帰ってくるのを待っていた。
…だけど。
今言った文には問題が1つある。
私は如月くんと一緒に、という部分だ。
黄色かピンクのマーカーペンで引きたいぐらい、重要な部分だ。
私は正直言って、如月くんが苦手だ。
嫌い、というわけではない。
ただ、苦手なのだ。
どこが苦手、とは言えない。
だって私自身もわかっていないから。
掴みどころがなくて、いつも飄々としていて。
何も出来なさそうに見えて、誰よりも器用に事をこなして。
ともかく器用すぎるのだ、コイツは。
例えて言うのなら、そう。
皆と一緒に話していても、1人だけ蚊帳の外にいるような感じ。
笑っているんだけど、笑っていない感じがぷんぷんする。