あたしが*marisu*のモデルになったのは、中1のとき。友達と、親に内緒で原宿に出かけた時にスカウトされた。
その時あたしは、ふわふわしたウィッグをつけて、服は姫系のワンピース。
姫系雑誌の*marisu*からスカウトを受けるのも無理もなかった。
「僕は編集部の川嶋。もし興味があったら、一度この番号に連絡して。あと、今日は撮影の日だから、ここにもぜひ来てみて。」
そう言って名刺と地図を渡してきたのが、後にあたしのマネージャーとなる川嶋さん。
「すごいじゃん真樹!」
友達は大騒ぎ。
でも、普段は地味なあたしにモデルなんてできっこないし。こんな格好で原宿行ったなんて親に知られたら、怒られるに決まってる。それに、学校の子たちに知られたりしたら・・・。
そんなことを考えていると友達が名刺に書いてあった番号に電話をし始めた。
「ちょっ!!!何やってんだよ!!やめてよ!」
「あんたの為なんかじゃないし!!あたしがモデルになりたいの。わかる?―・・あ、もしもしぃ?あたしですぅ!さっきスカウトした子の友達ですぅぅ本人はモデル嫌だって言ってるんですけど、あたしじゃダメですかぁ?」
友達は目立ちたがり。過剰なほどの。だからって、あた