「ごちそうさまでした。」
机の上にあったすべての料理を平らげる。
「その体でよくそんなにも食べ物が入ったな…。」
「だって和葉も直人さんも食べないで行っちゃうから…勿体ないでしょ?」
「だからって2人の分も食うなんて。本当に新山はすごいな。」
ゲラゲラ笑う合田くんに私はムッとする。
「でも、よく食べることは良いことだよな。」
そしてまたあの優しい笑顔。
「ど、どうも。」
なんか調子狂うな…。
「じゃあ帰りますか。」
「え?」
「ずっとここに居座る訳には行かないし、そろそろ暗くなるし。」
窓の外を見れば、茜色の空が広がっている。
「そうね…。」