『乃蒼、今日空いてる?』
『あー、ごめん。今日バイト。』
『まじか。了解。頑張れよ。』
私、久瀬乃蒼(クゼ ノア)。
17歳。
高校3年生だけど、進路は未決定。
その場のノリで決めるタイプ。
友達は多いほうだと思う。
『お疲れ様でーす。』
『また、語尾伸ばす。いつになったら直るんだよ。』
『千尋センパイ。私注意忘れるタイプなの知ってるでしょ?』
『自慢げに言うな、ボケ。』
近藤千尋センパイ。
19歳で、大学に通ってるバイトの先輩。
『あ、乃蒼早かったね。』
『智センパイこそ、時間にルーズなのに。』
『今日は宴会の予約入ってるしね〜。』
藍沢智センパイ。
いつもニコニコしてるけど、謎に満ちてる人。
20歳で、バイトの中では一番年上。
大学に通ってる。
『早く着替えてこいよ、乃蒼。』
『…はーい。』
あくびをしながらロッカーに向かった。