電車に揺られて約15分。



ようやく駅につき、私と岡地君は一緒に駅を降りた。



電車の中はそれなりに人がいるはずなのに、その駅で降りるのは私たちしかいなかった。



それもそのはず、この駅は無人駅で、利用者もかなり少ないのだ。



だからこの駅には、私たち二人しかいない。



……え、二人だけ?



私はおそるおそる岡地君の顔を見た。



岡地君は相変わらずのさわやかスマイルで、こちらを見ていた。



でもその笑顔は、どこかいつもとは違う雰囲気をかもし出していた。