「さ、誘ってみればいいんじゃないかな?」



私は鞄越しにそう答える。



「そっか、そうだね。じゃあ……」



そう言うと、岡地君は鞄をひょいととって、私の目を真っ直ぐと見る。



「朱音、今度の日曜日の試合、見に来てくれないかな?」



私は必死に目をそらして、こくりと頷く。



「よっしゃ! じゃあ、絶対だからな」



岡地君はわかりやすくガッツポーズをして、そう喜んだ。