「っ!?うわっっ!!!」



何者かによって
歩道に弾き飛ばされる茉莉。
しかし胸にはまだ子猫もいた。



〝なにが..起こったの....?〟


恐る恐る目を開けて見ると
そこには信じられない光景があった。


茉莉は一生忘れられないだろう。


車は横転し炎上していた。
そこには横たわるふたりの男性。

ひとりはその車の運転手。

そしてもうひとりは.....




「た...くま...?」


拓真が倒れている。
下には真っ赤な血が敷かれている。


状況を理解することが出来たのは
しばらく経ってからだった。



「うそっ...拓真!?なんでっ!!!!」

「拓真!!!!なんで!!!!拓真!!」



その時、ピクっと拓真の身体が痙攣した。