「お母さん、信じてもらえないかもしれないけど、さっき夏希がここに現れて、私の首を絞めたの。

もしもお母さんが来なかったら、私は夏希に殺されていたかもしれない……」




「香澄、あなた……」




母は私の話を信じていない様子だった。




だって、そんなことは、起きるはずのない出来事だから……。




でも私は、瞳に涙を浮かべ、母に訴えた。




「お母さん、私、怖いよ。

夏希は私を憎んでいるの。

夏希は私を殺そうとしている。

私、どうしたらいいか、わからないよ。

ねぇ、お母さん。

私はどうすればいいの?」



私はそう言って、母の前で泣き崩れた。