呼吸を乱し、体をプルプルと震わしている私を見つめ、母が心配そうに私に言った。




私は母に返す言葉もないまま、下を向いて震えていた。




夏希が私を憎んで、私を殺しにきたと母に言ったら、母は私の言葉を信じてくれるだろうか?




私は冷静になるために、乱れる呼吸を整えた。




そして私は、心配する母の顔を見つめた。




「お母さん、今ここに、夏希が来たの……」




私がポツリとそうつぶやくと、母は私の言うことが理解できない様子で言った。




「夏希って、この間、校舎の屋上から飛び降り自殺をした夏希のこと?」




私は母の言葉に、小さくうなずいた。