私は洗面所の鏡の前で、歯を磨きながら、夏希のことを思った。




〈 私と夏希は小学生のときから、友だちだった。

何にでも積極的な私と、ちょっと消極的な夏希は、性格は違うけど、本当に仲のいい友だちだった。

私は夏希と一緒にいると楽しかったし、いつも一緒にいたいと思ってた。

でも…… 〉




私はそう思って肩を落とした。




〈 夏希はいつから、私を妬むようになったのかしら?

私はいつだって、対等な友だちとして、夏希と一緒にいたかったのに……。

いつの間にか、私は憎まれていた 〉