それからほんの少し静かな時が流れて、2回だけ耳に小鳥のさえずりが届いた。 うつむく顔が視界に入りながら、俺は奴が口を開くのを待つ。 「…はぁ……」 軽く溜め息が漏れるのが聞こえたと思うと、すぐに言葉を続けた。 「おまえはどう思った?」 「……え?」 「彩耶の話を聞いてどう思った?」 「………俺は……」 俺はどう思ったんだ? サヤのことを聞いて俺は… 俺は……