「はぁ…焦ったぁ…

あんな大声出すことないだろ!」



耳元でささやかれる。



息がっ、息がかかるから…




「ご、ごめん…

あまりにビックリして…」




この姿勢に耐えられなくなり



ゴソゴソっと、出ようとすると





「ダメェ〜!

これから、お仕置きだから!」




ギュッと抱きしめられて、肩にアゴがのる。




「高梨さん…あったかい…」




また固まって動けなくなる。





… お仕置きって何?




クエッションマークが頭いっぱいに広がる。





「あの…わたくし、なにか、した、でしょう、か…?」




たどたどしい日本語。




この状態で強気になれず、少し震えた声が出る。



「…静香センパイに、オレが好きだってバラしただろ?!」




「えっー?!」




すぐ口をふさがれる。



「だから声がデカいんだよ!

キスされたいのか?!」




首を横に振る。




「静かにしろよ!」




うんうん、うなずくと離してくれた。