口を押さえられたまま、耳元で




「騒ぐな! 動くな!

聞かなかったら、キスする!」



イラっとした低い声。





それもムリだけど、この状態もムリーー!!




ダメだ、心臓が破裂しそうだ!!



顔から火が出る!!







そして…




チーーン…




そのまま固まった…







「やっべ!

誰か来る!」




静かに手を引かれ、教壇の中に押し込まれる。





背中には柳澤くん。




脚の間にすっぽり収まってる私。







なんで、こんなことに?!




ムーーリーー!!





でも…



でも、この状態を見つかるのムリ…




目をギュッとつぶり




ひたすらジッと耐える。






コツコツコツコツ…









足音が近付き…








やがて、小さくなって行った…