「静香〜!

早く終わらせようよ〜!」



そんな私たちを見ていた、顔だけ知ってるセンパイが、声を掛けてきた。





「知里ちゃん、ここはいいから、

柳澤くんのこと、見てきてくれないかなぁ?

大丈夫だからって言われたけど、やっぱり心配だから…」



「わかりました。

私も、柳澤くんに謝らなきゃって思ってたから…」




「…わたしのせいで、ごめんね…」




また、しんみりとした空気になりそうになったので




パンッと手を叩く。




「ごめんねは、おしまい!

私は、私の問題で柳澤くんに会いに行くだけです」




ニッコリ笑う。



「わかった!

お願いします。

自習室にいたから」




私は、センパイに手を振り、走り出した。