「おはようございます。

センパイ、こんなところでどーしたんですか?」



「あっ、おはよ。

入学式が無事終わるかと思ってね」




もちろん、それも本当のことなんだけど…。



「吉雪センパイは、どのクラスだったんですか?」




そんな可愛い顔で、覗き込まないで!



顔が赤くなった。




「まっ、まだ、見てないんだ。

柳澤くんは?」




「ボクもまだです!

センパイ、一緒に行きましょう」




背中を押され、連れて行かれた。





「吉雪センパイは…

あっ、C組ですね!」




ニコニコ指さす先に、わたしの名前。



クラスの名前を見ていくと、



あっ、あかねも一緒だ!




よかった!





あっ…大矢も一緒だ…




素直に喜べない自分がイヤになる…





「センパイ、大丈夫ですか?

顔色がよくないですよ?」




「大丈夫だよ!

柳澤くんの見に行こうよ!」




腕を引っ張って1年生の方へ移動した。