入学式の当日。




わたしは準備のため早めに学校に向かう。




春休みは、入学式の準備で体育館は使えない。



大矢と会うこともなかった。




同じクラスになりたいような、あの日のことを忘れたくて、違うクラスになりたいような…




学校に着くまでに、何回ため息をついたことか…




「はぁ…」




そう思いながら、また、ため息…




学校に着くと、ちょうど先生たちがクラス発表を貼り出していた。





見ようかなぁ…




いや、入学式が終わってからでも…




体育館に続く通路でウロウロ。





「吉雪センパイ!」




前から、柳澤くんがやって来た。




朝にふさわしい爽やかな笑顔。




周りまで、キラキラ輝いているように見える。