「それ、教室まで運ぶの?

手伝うよ!」




ヒョイっと資料を持って歩き出す。




「悪いからいいよ!

私の仕事だし…」




慌てて後ろを追いかける。




「いつも、みんなが嫌がる仕事を引き受けてくれてるよな!

オレ、バスケばっかで手伝えなくて悪いなぁって思ってたから。

たまには手伝うよ!」



そんなふうに思っていてくれたんだ…



わたしのこと見ててくれた…



心臓がキュンとする。





「ありがと…

でも、半分は持つから…」

さすがに全部は申し訳ない。




「こんなの、筋トレにもならないし!」




ハハッと笑う。



こんなわたしにまで優しいんだ…




その優しさが、胸に響く。






大好き…







背中にしか言えない想いを投げかけた。