激しい雨の中、傘もささずにずぶ濡れになって歩く私の心を、あなたとの想い出がすり抜けて行く。


これからは、雨が降ったら、私の事をほんの少しでも思い出してくれるかな。

それとももう、この雨の中、あの人に会いに行ってしまったかな。


あなたの心に、私の居場所なんかないって、気付いてた。どんなに頑張っても、あの人には敵わないことも。



濡れているのは、雨のせい。

頬を伝う雨の滴が、心なしかあたたかいのは、なぜだろう。


あなたが思い出してくれるなら、これからは私も、雨を待つ。


あなたのことを想いながら。