「椿さんの席はあそこ。」

指さされた場所は、窓際の一番後ろ。
ラッキーっ

「学級委員の近藤 有里紗 [こんどう ありさ] 。よろしくね、椿さん!」

席に座ると隣の人が話しかけてきた。

「うん、よろしくね!」

と言いつつ、周りを見渡していると。

「ここの席は、くじ引きだから男女関係ないんだ。」

「あ、そうなんだ…!」

近藤さん…
私の心を読んだ…!?
何だかエスパーみたい…

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休み時間。


「椿さん!」

可愛らしい声が聞こえてきて、私は振り向くと、これまた可愛い女子がいた。

「はい。えっと…」

名前が浮かんでこない…

「あ、私は園田 香織[そのだ かおり]!よろしくねっ」

そうして彼女は愛らしい笑顔でにこっと笑った。

「うん。よろしくね、園田さん!…それで、どうしたの?」

私も、彼女のようなとても愛らしいものではないが、笑顔を返す。

「あっ、そうそう!あのね…」