ガチャっ






「ねぇ、だからね、今度デートしよ?」








「…今度ね。」







「やった!やっぱり真白は優しいね。」








「そんなことないよ。志帆。」








私と珠李は足を止めた。
その名前を聞いたから。





真白。
ほかの人にもちゃんと呼ばせてるんじゃん

志帆さんって言うのか、彼女さん。







「…珠李、やっぱいい。授業出よう?」







「え、でも…」







「…。」







私は無言で首を横に振った。
この二人には入る隙はない。







「あ、頼遅かったじゃん!なに、珠李とサボり?」







「…零羅、今そんな冗談なだんじゃないから。」







「…へ?あー、」








私は無言で席に着くと、外を眺めた。
そしたら、10分後に教室に真白が来た。