「うわぁ雨だ……」
私は下駄箱のところで途方に暮れていた。みんなは傘を差して帰路についている。
今日の朝焦って天気予報を見なかったのがいけなかったのだろう。折りたたみ傘すら持ってきていない。
「はぁー……」
この気持ちをどこにぶつければいいか分からなかったから、とりあえず大きくため息をついた。
「あ、唯じゃん!傘忘れたの??」
「……花音……ニヤニヤすんなよ」
「ごめんご〜」と言いながら、花音は笑う。
花音は私の親友だ。
「……傘持ってんのかよ」
「んー?入れて欲しいのかな?」
花音は手に持っている折りたたみ傘を高く掲げた。
「でもごめんねぇ、折りたたみだから唯入んないかも」
「だよね……」
このまま引き止めるのも悪いから、花音には帰ってもらうことにした。
「じゃあなー!濡れて風邪引くなよ!!」
「大丈夫!バカだし風邪引かねーよ!」
花音は、水たまりをバシャバシャさせながら走っていった。
「はぁー……」
二度目の大きなため息。
もう諦めて濡れて帰るしかないのだろう。
さっきよりもなんだか強くなった雨。
一歩足を踏み出しただけで水滴が髪を滴り落ちていった。
「……もう知らん!!」
走り出してみると、吹っ切れてきた。
靴下も濡れて気持ち悪いけど、たまにはこういうのもいい……のかな?
私は下駄箱のところで途方に暮れていた。みんなは傘を差して帰路についている。
今日の朝焦って天気予報を見なかったのがいけなかったのだろう。折りたたみ傘すら持ってきていない。
「はぁー……」
この気持ちをどこにぶつければいいか分からなかったから、とりあえず大きくため息をついた。
「あ、唯じゃん!傘忘れたの??」
「……花音……ニヤニヤすんなよ」
「ごめんご〜」と言いながら、花音は笑う。
花音は私の親友だ。
「……傘持ってんのかよ」
「んー?入れて欲しいのかな?」
花音は手に持っている折りたたみ傘を高く掲げた。
「でもごめんねぇ、折りたたみだから唯入んないかも」
「だよね……」
このまま引き止めるのも悪いから、花音には帰ってもらうことにした。
「じゃあなー!濡れて風邪引くなよ!!」
「大丈夫!バカだし風邪引かねーよ!」
花音は、水たまりをバシャバシャさせながら走っていった。
「はぁー……」
二度目の大きなため息。
もう諦めて濡れて帰るしかないのだろう。
さっきよりもなんだか強くなった雨。
一歩足を踏み出しただけで水滴が髪を滴り落ちていった。
「……もう知らん!!」
走り出してみると、吹っ切れてきた。
靴下も濡れて気持ち悪いけど、たまにはこういうのもいい……のかな?