いつだって、あなたは私の先にいた。


「ほら、アカリ!早く来いよ!」

向こう側で、彼が叫ぶ。

目の前には奥行き120センチ、深さ120センチの溝。

私にとっては、落ちたら死ぬ…
崖っぷちのように思えた。

「こ、こわいよ…」
「大丈夫だって!アカリ、俺より幅跳び飛べたじゃん」
「そ、それはそれ!これはこれなの!」



いつだって私はあそこに行きたくて、

いつだって私は彼の後ろ姿を眺めてて、

いつだって……