私たちは、チケットを買って、中に入った。



きれいな魚や、大きなウツボ、小さなクリオネ。



懐かしかった。



でもまた新たな思い出が生まれた。



水槽のトンネルの中で輝が立ち止まった。



「あのさ、話あんだけど。」



え、何。



「ん?別れ話なら聞かないよ~。」



輝は黙り込んでしまった。



「え、何?ち、ちがうよね?」



「ごめんな。」



え、何に誤ってるの?



「俺たち別れよう。」