「あのさ、話あんだけど。」




想像以上に言いにくい。




「ん?別れ話なら聞かないよ~。」





俺はなんて言っていいかわからなくなった。




「え、何?ち、ちがうよね?」




ごめんな、梓沙。




「ごめんな。」





「俺たち別れよう。」






「え。なんで・・・?さっきまで好きって言ってたじゃん。わかれたくないよぉぉぉ。梓沙は、輝のそばにいたい。お願いだから、そばに居させてよぉぉぉお。輝!」





ごめんな。





「ごめん。俺さ、他校に好きな奴ができたんだ。気持ちってさ簡単に変わるんだな。」




ごめんな。本当はこんなこと言いたくないんだ。





「そっか。今まで、ありがと。私は、輝のこと大好きだよ。」





なんで微笑むんだよ。



怒ってくれよ。



最低な奴だって・・・。




二人で最後にご飯を食べた。




俺はわざと梓沙に携帯の画面が見えるようにした。




幼馴染とメールをしていた。





ずっと欠かさず。




別れたあと、梓沙は、駅まで歩くと言って別の道を歩き出した。




バイバイ、梓沙。




俺は、すぐにバスにのり、家に帰った。