「そう、だったの……。ごめんなさいね、ありがとう。痛むところは…今のところなさそう」
そう言って両手をひらひらさせて首を傾げる。
気さくで、人懐っこい君。
「私の名前は吏茉(リマ)よ。助けてもらったお礼に何かしたいのだけど、お仕事ある?」
そう言ってベッドから降りようとする吏茉に
「今はいいよ、寝てて!元気になったらなにか手伝ってもらおうかな」
と言って寝かせようとする。
「そ、そう?私今も元気だと思うんだけど」
納得のいかない吏茉はなかなか寝ようとしない。
「いいから、一日くらいゆっくり寝てなよ。倒れてたんだから」
僕は半ば強引に寝かせて
「今日は君は病人なの!」と言って部屋を出た。