「蜜希?どしたぁ?」

「うん…あのね、、、」
            蜜希の声は不安そうで、今にも泣き出しそうな声だった。私も不安になってしまう。

「うん。ゆっくりでいいからね?」

「長くなる…直接言いたいっ!!無理なお願いだね。」

「直接会いたいよ。私も。でも蜜希の家は西山市。私の家から電車で2時間かかるよぉ。」

「そうだよね。無理言ってごめん。詳しくは明日話す。実は…來夢と別れそうなの。」
來夢(らいむ)君は蜜希の彼氏の名前。

「えっ…?まじ・・・。」
私はそんな心が痛むような報告だとは、思っていなかったから言葉を失った。

「別れそうなんだー。もう終わりかもね。」

電話越しの蜜希は、今にも泣き出しそうだ。
嫌…もう泣いていた。