話が全部終えると、私は温かい気持ちになった。

「思い出した…?」
玲音君は、私を覗き込むように伺った。

「思い出したよ?その写真、今も家にある。お母さんから良く、玲音君の話を聞かされてたな。」

「俺もね、高校行ったら姫音ちゃんに会った!って母さんに言ったんだ。そしたら、母さんが姫音ちゃんの母さんとお話したいって。」

「まじ!?たぶんママも玲音君ママに会いたがってると思う。」

気付けば、あんなに快晴な青空だった空が赤く染まった夕焼けになっていた。

「姫音ちゃん…?小さい頃の約束覚えてる?」

私は胸が高鳴った。