私は声を掛けるはずだったのに、なぜか分からないけど無意識に気付いたら足が、勝手に玲音君の所に向かってて、玲音君を抱き締めていた。

私は、何秒間か時が止まった。

眩しい光に照らされながら幼い二人は互いの気持ちを予知しているのかのように抱き合った。

感情は正直なので、私の目から一筋の涙が流れ落ちた。

あれ?何で、私泣いてるんだろ?今日泣かないって決めてたじゃん・・・?
今日笑顔で見送るって決めてたじゃん?
私は一人で自問自答を繰り返していると、玲音君と向かい合わせになっていた事に気が付いてびっくりして視線をそらしてしまい、顔を赤く染めながら、静かに涙を流していると…
玲音君も目が涙でうるんでいながら、私の方を見て、優しく微笑むと私の涙を静かに、優しく手で拭ってくれた。
その行動に余計涙が止まらなくなる。

「泣くなよ!ばぁ〜か!!」

玲音君が私を元気付けるように言ってくれた。

「ばか何て酷い…。」

私達はしばらく泣き笑いしながら話をした。