1年生の終わり頃…

クラスの奴が急にこんな事を聞いてきた。
「お前って組長の息子なんだろ?」
俺はこの質問がいつかは、絶対に来るとは思ってたけど、実際に来ると答えにくい・・・。嘘をつくのは昔から嫌いだったから素直に答えた。

「・・・うん。そうだけど?」

「お前は組長の息子で嬉しいのか?嫌なのか?」

「当然嫌だよ・・・っ!!嫌で嫌で堪らないよ・・・っ!!何で俺が組長の息子になんないといけねぇんだよ・・・?って何度も思ったよ・・・。」
どうせ言うなら真実言ったほうがいいから本当の事を言った。

「普通に嫌だよな・・・。ごめん。俺、みんなと一緒になって玲音の愚痴言ってたわ・・・本当にすまない・・・」

「あぁ、別にいいよ。言われてる事大体気付いてたしな・・・」

こいつを信じてもいいかも?って一瞬思った・・・
だけど俺は、人を信じるのが怖い・・・