私達は立ち話を少しすると、誰もいない静寂な学校の昇降口の隅っこで話をした。

時計を見ると7時30分を回っていた。
登校時間は8時30分なので、時間は1時間もある。しばらく沈黙が続き、沈黙を破ったのは蜜希だった。            
「昨日言ったでしょ?やっぱりヤバイかも・・・。やっぱ別れた方が楽なのかも。いつも悩んでばっかじゃ・・・。辛い・・・。」
            体操座りで隣同士で座り、蜜希は目がうるんで下を向いていて、辛いのが本当に伝わってきた。私は優しく蜜希の背中をさすった。 
今日はせっかくの快晴な青空なのに…今の気分は土砂降りの大雨だね…
            「原因は何があった?」
            私は様子を伺うように聞いてみた。

            「些細な事なの。付き合って1年。慣れすぎて互いのずれが生じて起きた事なのかなぁ…?」

「・・・話、聞かせてもらえる?」

「うん・・・。」