あたしがそう呟くと、なずなは不機嫌な顔のまま


「あんたの名前は覚えてんじゃん。」



と言った。


「昨日帰る時に少し話したからだって笑」



流石にあれくらいしか話してないとはいえ、名字くらいは覚えてるでしょ。


「ふーん。」


なずなはニヤリとした笑みを浮かべて席に着いた。


なんか変ななずなだなぁ。


しかも先生には誤解されたままだし。


「はぁ。」


思わずため息が出る。


「玉木さんほんとごめんだって!」


先生がまた謝る。流石になずなも本気で怒ったわけじゃなかったからか、


「大丈夫です。」


と言った。