次の日、私は藍くんに会いに行く前に月島さんに会いに行った。

すると、山花も一緒にいた。

そうか、今日は週末か。


「桐、大丈夫ーー~?私達も一緒に病院行くからさ!」

「大丈夫だよ。月島さん、昨日はありがとうございます」

「いや」


月島さんはいたって冷静だった。
昨日も取り乱さないで応急処置をしてくれた。きっと、医者に向いてる人ってこんな人なんだろうな。


私は、藍くんの部屋に入って彼の着替えを鞄に積めた。

まだ意識を取り戻してない彼は、今日から入院するだろうから。

準備ができて、山花と月島さんと3人で病院に向かった。



「今日はいい天気だな~」

「そうだね。あ、山花、私将来の夢決まった」

「え、なになに」

「医者」


にっと笑って山花の方を向くと、山花はぱあっと笑顔を見せた。


「うおーー!一緒!!!」

「なんであんたら二人とも揃って医者なんだよ。俺の大学くんなよ」

「失礼な。私は家が病院経営してるんで変じゃないですよ。それにT大の医学部は有名ですから目指しますよ」

「き、桐が行くなら私もそこ目指す!!」

「お前は無理だ。ランク落とせバカ」

「なっ、ぜ、絶対行くし!私最近すんごい調子いいんだからな!!」


なんだか、久しぶりに自然に笑った気がした。

これで、藍くんの目が覚めてくれたら最高なんだけどな。


医者の人いわく、目は覚ますらしい。ただ、予定よりも遅くて少し不安になる。

藍くんは、いつも寝ていたから。寝坊してるのかしら。




早く、起きてよ。