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「ということで、今日はあと委員会を決めたら終わりだ。」    


見慣れた平凡な中年国語教師である私たちの担任がそう言った。

すでに決まっていた学級委員の指揮のもとで委員会を決めるようだ。    


「あ、唯、聞いてよ。光輝がさぁ、」


「また光輝くんの話?」  


光輝くんは樹里が中学から付き合っている彼氏の小野光輝(おのこうき)くんのことだ。

樹里はよく彼のことを私に話したがる。


よっぽど彼が好きだということ。