「私、ことりといいます!お客様のお名前教えていただけますか?」

「俺は城野(しろの)栄人!んで、こっちが菜葉時雨(なのは・しぐれ)」

「ど、どうも……」



うーん……菜葉さんはあんまりノリ気じゃなさそうだな…。


ま、いっか。



「ご注文はいかがなさいますか?」

「うーん、どうする?」

「いや…僕はいいよ。明日も仕事なんだよ?」

「ちょっとくらいいいじゃん!一杯だけ!」

「しょうがないな…。一杯だけね」



仲良いんだなぁ…この二人。


見た目は違うイメージだけど……。



「じゃあ、ことりちゃんのオススメがいいなー!」

「オススメですとこちらになります!」

「ラテか!いいね!これ2つ〜」

「ありがとうございます♪少々お待ちくださいませ」



注文を受けて中房に入るともう22時を回っていた。


高校生だから上がらなきゃいけないんだけど、高校生という枠で私は採用されていない。


もともとここは高校生雇っていないんだ。


だけど私はここにいる。